森克徳展 ~しなやかな陶志~
克徳は、三州瓦の産地である高浜で昭和30年(1955)に、陶器製造業の次男として生まれました。昭和30年代の高浜は、瓦業の最盛期を迎えており、立ち並ぶ瓦工場の煙突から出る黒煙で、“高浜の雀は黒い”とまで言われていました。その町並みは、現在の克徳にとって深い郷愁の念を抱く情景であり、創作に対する思想や技術に大きく影響しています。大学では彫刻を学び、卒業後は高浜で創作活動を続けてきた克徳の作は、時代を経る毎に、挑戦的な造形から自然に溶け込むような緩やかな造形へと変化しています。また、いぶし瓦の焼成技法から作り出す“いぶし銀”を際立たせた幾何学的な構成、熔解する釉薬の特性を活かした緩やかな造形、三河土の温かみを引き立たせる彩色など、それぞれの素材の特徴を組み合わせることで、独自の世界観を表現しています。
本展は、故郷の高浜で培われた森克徳の作品を、制作年代を追って展示することで、作風の変遷を辿ってまいります。また、より多くの年代の方々に鑑賞していただくことで、やきものの魅力を知っていただき、次世代の新たな陶芸へと展開することを願うものです。
会期 | 2019年1月26日(土) 〜 3月24日(日) |
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主催 | 高浜市やきものの里かわら美術館 |
後援 | 愛知県教育委員会、高浜市、高浜市教育委員会、高浜市観光協会、名古屋鉄道株式会社 |
協力 | 岐阜県現代陶芸美術館、古川美術館・分館爲三郎記念館、ホームメイドカフェKibara(キバラ)、レストランOmi |
観覧時間 | 10:00~17:00 (観覧券の販売は16:30まで) |
観覧料 | 高校生以上500円〔400円〕、中学生以下無料 ※〔 〕内は20名以上の団体料金、または高浜市内居住者 ※75歳以上の方、各種障がい者手帳をお持ちの方ほか、割引あり |
休館日 | 月曜日、火曜日、2月13日(水) ※ただし2月11日(月・祝)は開館 |